変な財布から変な財布に買い替えた話

3年ほど愛用していたBellroyの「Phone Pocket Plus」がくたびれてきたので、abrAsusの「小さい財布」に買い替えました。Phone Pocket Plusの長期使用レビュー&小さい財布のファーストインプレッションって感じの記事です。

方向性は真逆ですが、どちらもまあ“変な財布”ですよね。身分相応、年齢相応、収入相応……空虚な見栄やステータス性で財布を選ぶ古臭い人間にはまず見向きもされないであろう、個性的なアプローチで使い勝手を追求したアイテムだということだけは共通していると思います。

「Bellroy Phone Pocket Plus」レビュー

まずは、これまで使ってきたPhone Pocket Plusの話からしましょう。購入したのは約3年前、2017年の年末でした。その後、ラインナップが整理されてAll Conditions Phone Pocket Plusが事実上の後継製品となりましたが、2021年3月現在はPhone Pocket系の製品はすべて廃盤となっています。

※写真は購入当初のもの

一言で表せば「スマホも入る財布」。長財布と呼ぶには中途半端な短いサイズで、唯一無二の使い勝手を実現しています。

紙幣は折らずに収納でき、うまく隠して配置された小銭入れは十分に大きく、カードは4枚収納(重ねれば8枚)、さらにSIMピンやnano SIM、手帳用の小型ペン、そしてスマートフォンも入ります。

ちょっとした外出ならこの財布だけを持ち出せば済んでしまうわけで、散歩やサイクリングなど何かと便利でした。手ぶらで出かける時以外でも、目的地に着くまでは一回もバッグをおろさずポケットの中身で完結できるのも楽なんですよね。

弱点は、微妙に日本向きじゃないこと。私はこの財布を使っている間に2回引っ越しましたが、どの家の鍵も鍵用ポケットには入りませんでした。お札のサイズも同様で、千円札ならまだしも、一万円札を入れるとすぐファスナーに噛んで角がボロボロになってしまいます。

それから小銭入れの配置が特殊なので、たくさん入れようと思えば入るものの、たくさん入れると中途半端な位置の革が伸びて変に型崩れしてしまうのは要注意ですね。

とても気に入っており、次も当然このシリーズにするつもりだったのですが、後継のAll Conditions〜は内部の構造が少し違います。間仕切りなどが省略されてしまい、旧型のような万能財布ではなく、あくまで「これひとつで手ぶらで出かけたい時だけ使う」路線に切り替えたのかな、という印象を受けました。

紙幣も小銭もカードも十分入って普通の財布として常用でき、ときには+αの物も入れてポケットサイズのおでかけセットにできる……そんなところが気に入っていた人にとっては、新型はちょっと求めている物と違ったんですよね(今となってはその新型すらもう手に入りませんが)。Phone Pocket Plusは財布を超えた未知のジャンルの道具として、とても素晴らしい物でした。

真逆の財布を選んだ理由

さて、それだけ気に入っていた財布からの買い替えですから、もちろん最初は似たような使い方ができる物を探しました。

先述の理由でAll Conditions〜は候補から外れ、他社製品で似たような作りの物はaltoというブランドのTravel Phone Walletぐらい……うーん、これもちょっと違うかな。特殊さ故に、同じ路線でPhone Pocket Plus以上に良いと思える製品はなかなかありません。

1年ぐらいPhone Pocket Plusの代わりを探していましたが、やはり無いものは無いので、考え方を変えて真逆の財布を選ぶことにしました。

最近の外出セット

そもそも、「必要なものすべてを財布に入れる」というのは手段であって目的ではありません。ひとつにまとめられなくても、携帯性に優れたアイテムを揃えれば「身軽に出かけられる」という同じ結果が得られるはずです。

そこで、普通の財布として無理なく使える範囲でできるだけコンパクトな財布を求めた結果、定番の「小さい財布」に行き着きました。

「小さい財布」ファーストインプレッション

ミニマリスト(もどき)がイキリ散らしている世の中ですから、軽さ、小ささ、薄さなどを追求した財布の選択肢は無限にあります。いや、もちろん無限にはありませんが、少なくともPhone Pocket Plusのようなものほどニッチなジャンルではありません。

このジャンルではabrAsusは有名で、特にガジェット好きの人々から支持されているブランドという印象です。この「小さい財布」のほかに「薄い財布」も出していますね。言うまでもなく、それぞれ名前の通りの特徴を持った製品です。

小さい財布と薄い財布の二択で迷い、どちらかといえば小さい財布のほうが使い勝手を犠牲にしていないように思えたことから小さい財布を選びました。購入後に思い出しましたが、推しのブロガーとお揃いですね。やったぜ。

やっぱり小さいですね。ほぼクレジットカードサイズです。

まだ使い始めて1週間程度でこのサイズに慣れていないので、外出したり車から降りたりするたびに、ちゃんとポケットに財布を入れていても何か忘れ物をしているような感覚になります。なくしものが多い人が買ったらきっと毎日パニックだろうな、というぐらい存在感がない空気のような財布です。

こういう極端に小さい財布を好むのは、やっぱりキャッシュレス過激派でラーメン屋ぐらいでしか現金を出さないような人なんじゃないかな?と思っていましたが、意外なことに、現金決済での「小さい財布」の使い勝手はそれほど悪くありません。

abrAsusの財布は、この小さい財布でも薄い財布でも、紙幣を細かく折りたたむような非現実的な手間や迷惑がかかる使い方は要求してきません。

それに、小さい財布は薄い財布よりも小銭入れが少し広いので、常によく考えて小銭を減らしたり、きれいに並べて詰める必要もそれほどないのです。会計時にいつもベストな金額を出し続ければ財布の中の小銭は常に999円以内になりますが、それは理論上の話であって、実際には急いでいたり後ろに人が並んでいたりとそんなことをしていられない場面はいくらでもありますし、理論上の最小枚数を前提にした財布は使いにくいです。この子はギリギリの良いバランスですよ。

一方、カード入れの使い勝手には一癖あります。4〜5枚のカードを重ねてひとつのポケットに入れるようになっているので、どうしても一番上のカード以外は出し入れしにくいですし、旧来のクレジットカードやキャッシュカードのように番号がエンボス加工されているカードが混ざっていると、収納可能枚数が減ってしまったり、出し入れしにくくなったり、カードがボロボロになったりします。

常に必ず持ち歩きたいカードを厳選して減らすだけではなく、使用頻度の高さやエンボスの有無も考えて順番を決める作業は、カードゲームのデッキ構築のようである意味楽しいかもしれません(そんなのは財布失格だと思う人も当然いるでしょう)。

余談ですが、小さい財布を効率良く使うためにわざわざメインバンクも変えることにしました。これまでは某青い銀行を使っていたので、まあ色々ありましたし財布だけが理由ではありませんが……。

サブで持っているネット銀行のキャッシュカードはどれもエンボスレスですが、メガバンクではまだ全面的には採用されていません。

青いところと赤いところはクレジットカード一体型の一部だけがエンボスレスで、緑のところならVisaデビットをつけるだけでエンボスレスになるのでお手軽です。あくまでキャッシュカードをエンボスレスにしたいだけでクレカを増やしたいわけではないので、今回はこちらを選びました。

基本的に紙幣+小銭+カードしか入らないシンプルな作りですが、ストラップを利用すれば鍵も内側にうまく挟んでおけます。

割り切ったデザインのように見えて、使ってみると意外にも不足を感じず、これひとつで十分だと思える財布ですね。今回は初挑戦なのでお試し感覚で安いモデルを選びましたが、2〜3年後にリピートすることがあれば質感の良い上位モデルにしようと思います。