折りたたみ自転車「BROMPTON S1E」を買った話&カスタム記録

昨年、折りたたみ自転車「BROMPTON S1E」を購入しました。カスタムも一段落して納得のいく状態になったので、購入の経緯やカスタムした点などをまとめておきたいと思います。

「BROMPTON S1E」の概要

BROMPTON(ブロンプトン)は、イギリスのブロンプトン・バイシクルズ社が製造している折りたたみ自転車です。独自の折り畳み機構などによる優れた機能性から、世界中に数多くの愛好家がいます。

基本構造は数十年前から変わっていませんが、細かな改良は毎年のように絶えず行われています。フレーム形状の変更などの大規模アップデートが過去に数回行われており、2021年時点での現行モデルはMark 4(第4世代)とされています。ちなみに、日本未導入の電動アシストモデル「Brompton Electric」がMark 5だそうです。

ブロンプトン・バイシクルズが作る自転車はBROMPTONただ1車種だけですが、ハンドル形状、変速段数、泥除けやリアキャリアの有無などのバリエーションがあります。希望する仕様によっては、カタログモデルとして常時購入できる物もあれば、セミオーダー制の「B-SPOKE」というプログラムのみで選べる仕様もあります。

私が購入した「S1E」というモデルは、ストレートで少し低めの「S」ハンドル、ギアは1速、泥除けやリアキャリアはない「Eタイプ」という最もシンプルな仕様です。2020年3月時点での価格は、税込みで17万円弱でした。

BROMPTONを選んだ理由

趣味性の高い(一般的に見れば)高価な折りたたみ自転車を買うのは今回が初めてではありません。DAHONの「Helios」というフレームを105で組んでロードバイク顔負けのスペックにしてみたり、Ternの「Vektron S10」というe-bikeに手を出してみたりと、割とマニアックな物に乗っていました。

当然、それぐらいのミニベロ・フォールディングバイク好きともなれば、キング・オブ・折りたたみ自転車と言っても過言ではないBROMPTONのことは知っていました。試乗する機会だって何度もありましたが、購入に至るほどの興味は湧かなかったのです。これまで乗ってきたような尖った自転車たちと比べれば、「こんなの普通のシティサイクルじゃん」と思ってしまうような走行性能に萎えてしまったというのが最大の理由です。

ただ、チェーン落ちに悩まされまくるフロント変速付きのHeliosや20kg近くあって輪行が苦行でしかないVektronと付き合ううちに、いくら走りが良くてもフォールディングの意味がなければ本末転倒だろうと目が覚めました。

今度はフォールディングバイクならではの機動力を発揮できる車種を選ぼうと考えていくと、折りたたみの所要時間、畳んだ状態でのコンパクトさ、その状態を崩さず保持できる安定性など、折りたたみ自転車としての機能性ではBROMPTONほど優れた物はないのです。

数値だけを見ればBROMPTONは折りたたみ自転車としてそれほど軽いわけではないのですが、メインフレームを2つに折る一般的な形状の折りたたみ自転車と比べると「持ち運びやすい形」にできます。小さく畳めるのはもちろんのこと、変速機などのデリケートな部品が収納時に露出しない構造になっていますし、折りたたみ自転車での輪行を経験したことがある人なら、その優位性を実感できるはずです。

「CarryMe」などの走行性能を捨てて割り切った超小径車を除き、常識的なタイヤサイズの車種で考えれば、BROMPTONが最も実用的で優れた折りたたみ自転車です。

ニッチな「S1E」を選んだ理由

日本で通年販売されているカタログモデルのBROMPTONは、S2L、S6L、M3L、M6L、M6Rの5種です。低めのSハンドルかアップライトなMハンドルを選べて、変速は2速/3速/6速、泥除けまたはキャリア付きというラインナップですね。この中には好みの構成がなかったので、年に数ヶ月だけの「B-SPOKE」モデルが買えるタイミングを狙いました。

BROMPTONの変速機は外装2速と内装3速があり、6速モデルはその両方を装備した2×3速仕様です。個人的には、内装変速は重くなるからイヤ、外装も2速程度なら要らないなという考えでした。独自仕様でグレードアップの余地もほぼありませんし(いや、大枚はたけば外装4速とかあるんですけどね)、BROMPTONでゴリゴリ坂を上るという場面もあまり考えられなかったので、割り切って潔く1速にしました。

通勤・通学などで毎日乗るわけではないので、泥除けは不要かなと判断。車重も見た目も軽快になります。ただ、BROMPTON特有の「転がす」という動きのメリットを考えると、キャリア装備は少し迷いました。

しかし純正キャリアはあまり好みではなく、今後付けるとしてもかっこいい社外品のキャリア+泥除けでしょうから、素の状態で買って正解かなと思います。

購入~納車

購入店舗は横浜の「GREEN CYCLE STATION」(以下、GCS)さん。BROMPTONの取り扱い歴も長く、評判の良いお店です。

近隣にはLOROなど他系列のBROMPTON販売店もありますが、GCSの試乗車はこれまで乗ってみたBROMPTONの中ではダントツでフィーリングが良く(もちろん純正状態)、確かな腕があって丁寧に仕上げてくれる店なのだろうと感じたことが決め手です。

また、自転車でもオートバイでも二輪店ってなぜか「客商売とは思えないぐらい態度が悪い」とか「一見さんお断りオーラがすごい」といったネガティブなイメージがありがちですが、ここはとても雰囲気が良かったですね。

注文時期は2020年3月中旬、納車は約2ヶ月半後の2020年5月末でした。B-SPOKEモデルの納期は大体これぐらいが標準のようです。

先述の通り、仕様はSハンドル+1速+泥除けなしの「S1E」。メインフレームとリアフレーム(+ステム+フォーク)の色を別々に選べるのもB-SPOKEモデルならではの楽しみなので、オレンジ×テンペストブルーのツートンカラーにしてみました。

カスタムしたところ

半年ちょっと乗ってみて、現状はこんな感じ。沼に足を踏み入れないように注意しつつ、気になったところだけやっているので、見た目はほぼノーマルです。

まずは純正の片側折りたたみ式ペダルを捨て、着脱式の「MKS Compact Ezy」に交換。純正ペダルは折りたたみの関係で、左右で踏面の形状や踏み心地が違うことに違和感があったので交換しました。少しだけ軽量化もできているはずです。

次にハンドルを交換。純正のSハンドルはバックスイープ(絞り)がなく、まっすぐすぎるんですよね。長時間乗ると手首への負担が気になったので、折りたたみに支障がない範囲で使いやすい物を探した結果、東京サンエスの「grunge B-Witch ショートフラットバー」という製品にたどり着きました。

角度を基準に選んだハンドルバーでしたが、交換してみると、幅が460mmと狭いおかげでハンドリングが少しクイックになったのも気に入りました。嬉しい誤算です。

サドルは「BROOKS Cambium C17 All Weather」。BROMPTONといえばBROOKS、でも実用車なのでレザーはちょっと……ということで、ナイロントップの物を選びました。

そして、クランクの回転軸であるBBも交換。TOKENの「TK866TBT」を入れました。

BROMPTONの純正BBは樹脂製シェルのいかにもショボそうな代物で、ここをグレードアップしてパワーロスを減らすのは想像以上に効果があります。俗に「BB交換でギア1枚分軽くなる!」なんて言いますね。まあ1速仕様なのでギア1枚分も何もないのですが。

1速仕様のギアは、標準ではフロント54T、リア12T。2速仕様の重い方のギアと同じです。結構重いギア比なのですがトップスピードを落としたくないのでそのまま乗っていたところに、BB交換で出足が軽くなったのは効果絶大でした。1速や2速のBROMPTONならやっておく価値があるカスタムだと思います。

前半で書いた通り、私はBROMPTONの走行性能にはあまり期待していませんでしたが、ショートハンドルによるクイックなハンドリング、そして重めのギア比と高性能BBによって一気にトップスピードに到達する加速感が気に入っています。大して手を加えていないようで、走りもしっくり来る自転車になりました。

装備品

カスタムというわけではありませんが、装備しているアイテムも紹介。

ヘッドライトは純正オプションではなく、一工夫してCATEYEのVOLT400/800を必要に応じて装着。CFB-100というCATEYE製の汎用ブラケットを少し組み替えて、ブレーキキャリパーの下に通してあります。スッキリまとまっていてなかなか良いのではないでしょうか。

テールライトは「busch+muller TOPLIGHT 2C PERMANENT」。純正の反射板と交換する形で、デザインを崩さず装着できるアイテムです。最悪、充電を忘れても普通の反射板としては機能するというメリットもあります。

カスタムポイントとして紹介した通り、ペダルを着脱式の物に変更しています。すると、純正ペダルの場合にはない「畳んだ後に外したベダルをどこに収納するか」という問題が出てくるのですが、そこで役立つのがこちらのペダルホルダー。リアエンドに装着できる便利なアイテムです。

純正の「BROMPTON TOOLKIT」も常備しています。フレームの前半に収納できるようになっていて、筒状のケースに工具が詰め込まれています。考え抜かれた作りに感心してしまう優秀な携帯工具です。

輪行袋は加茂屋の「ALWAYS-JP」を使っています。持ち手などはない割り切った仕様ですが、BROMPTONのフレームに収納できることが最大の特徴。BROMPTON TOOLKITと同時に装備することももちろん可能なので、一見手ぶらに見えていざという時の備えも万全というスマートな運用ができます。