1万円台でも魅力十分、Xiaomiの海外モデル「POCO M3」レビュー
※本記事は販売店様からサンプル提供を受けて執筆しております。なお、金銭の授受およびレビュー内容への干渉は一切ありません。

中国の通販サイトBanggoodさんから、Xiaomiの日本未発売モデルである4Gスマートフォン「POCO M3」をご提供いただいて使ってみたのでレビューします。実売価格はなんと1万円台前半という安価な機種なのですが、想像以上に魅力のある機種でした。

「POCO M3」ってどんな機種?

日本上陸からおよそ1年半、日本市場でも持ち前の「価格破壊」ぶりを徐々に発揮して存在感を増してきているXiaomiですが、日本には投入されていない機種やシリーズもまだまだあります。

「POCO」はXiaomiがターゲット別に使い分けているブランドのひとつで、コストパフォーマンス重視の低価格モデルを中心にラインナップしているブランドです。

「POCO M3」はPOCOシリーズの中でもエントリー機に近い立ち位置で、2020年11月に発売されました。主な仕様としては、SoCはQualcommの「Snapdragon 662」を搭載し、画面サイズは6.53インチ。6000mAhの大容量バッテリーや約4800万画素のカメラも搭載しながら、価格は実売1万円台前半に抑えています。

外観:チープでも楽しい、ポップなデザイン

6.53インチの大画面に6000mAhの大容量バッテリーとなれば、当然大柄な端末だろうとイメージします。実際、大きさは約162.3×77.3×9.6mm、重さは約198gと数値的にはやはりヘビー級の端末です。

しかし、重量配分の良さやサイドにかけてなだらかに絞り込まれたボディ形状などのデザインの妙で、使ってみるとそれほど手に余るとは感じないのが不思議なものです。適当にマシマシにしたわけではなく、廉価機でも意外とちゃんと考えられています。

背面はかなり個性的なデザインですね。鮮やかなイエローのカラーリングも目を引きますが、実際のカメラ部分よりも広い範囲をブラックアウトしてロゴを配した意匠も良く、ポップで存在感があります。

樹脂そのままで決して高級感のあるボディとは言えませんが、シボ加工が施されていて手に馴染みますし、変にメッキ加工をしたりガラス背面風に見せかけたりといった“背伸び”をしがちな廉価機の中で、あえてプチプラ雑貨的な肩肘張らないシンプルながらオシャレな物に仕上げている点は非常に好感が持てます。こういうのもっと増えてほしい。

付属ケースはごく普通の透明なTPUケースなのですが、これを着けるとプチプラ雑貨感がさらに増します。

一般的にはクリアケースを着けたら本体のデザインを妨げる物が入ってくることになりますが、むしろ持ち味が増幅されて可愛さがアップするのですから不思議です。

性能・機能:Snapdragon 662はさすがに苦しい

Geekbench 5のベンチマークスコア

3DMark(Sling Shot)のベンチマークスコア

性能面では過度の期待は禁物。価格相応のモッサリした動作で、ゲームなどもってのほか、日常的な操作でも文字入力やアプリ起動などでストレスが溜まります。

この機種はSnapdragon 662にメモリ4GB、ストレージ64GB(上位版は128GB)という構成なのですが、さすがにSoC的に苦しいですね。このSnapdragon 660~670あたりの数モデルのチップの関係は本当に複雑で……ReaMEIZUさんの記事が超詳しいのでおすすめです。

Snapdragonシリーズのネーミングの悪さによって、一般ユーザーがSoC名を見てもどれぐらいの性能かをまったくイメージできなくなってしまったのは良くないことだと思います。

元々は「800番台=ハイエンド、600番台=ミッドハイレンジ、400番台=ミドルレンジ、200番台=ローエンド」という分かりやすい関係でしたが、いつしか200番台が事実上脱落して400番台がスマートフォンでは実質ローエンドになり、その400番台もいつの間にか存在感が薄くなって600番台の中にミッドローとミッドハイの別ラインが同居するようになり、600番台後半と800番台の間ぐらいの700番台が新設され、挙げ句の果てには800番台の中に準ハイエンド(870)が登場し……やめましょうか、この話。

POCO M3の話に戻ると、動作はイマイチですがバッテリーが6000mAhもあるだけあって電池もちは十分。安価で電池もちの良いフルHD大画面機となれば動画プレイヤーとして使いたい人も多いかと思いますが、なんとこの価格帯の中華端末にしては珍しくWidevine L1対応なのでNetflixもちゃんと高画質再生できます。

ちなみに、SIMスロットはnano SIM×2で、2枚目のSIMカードとmicroSDカードが排他利用ではない、いわゆるトリプルスロット仕様となっています。

指紋センサーはさすがに画面内ではなく、右側面の電源ボタンに内蔵。ボタン自体が細くセンサーの面積が狭いため、認証成功率はやや低いです。認証タイミングを「ボタンを押した時」or「ボタンに触れた時」から選べるのは良いですね。

UIはMi/Redmiブランドの機種と同じMIUIです。ホームアプリだけは「POCO Launcher」というPOCOブランド専用の物が搭載されているので、以前は本家よりも早くアプリドロワーが実装されるなど、ちょっとした使い勝手に差が付いていた時期もありました。現時点では特に目立った差はありませんが、今後また独自機能が出てくるかもしれませんね。

カメラ:それなりだがハッタリは効く

POCO M3はトリプルカメラを搭載しています。メインカメラは約4,800万画素 F1.79(広角)、その他のカメラはいずれも約200万画素で、マクロ用と深度用という構成です。超広角や望遠があるわけではないので、実用上はほぼシングルカメラのような使い方になる人が多いかと思います。

カメラ性能自体は特に秀でているわけではなく、夜景までは行かずとも少し暗めの室内程度でノイズが目立ちます。低コスト故の性能の低さももちろんあると思いますが、それを無理やり持ち上げて極端に明るめに撮るチューニングのせいもあってアラが目立つ印象です。

強烈な補正によって作り物感のすごい写真にはなりますが、遠目に見れば派手で見栄えのするインパクト重視の画作りではあります。ちょっとSNSに上げる程度なら、それなりに使えるのではないでしょうか。

まとめ

POCO M3は1万円台前半で買える非常に安価な機種ですが、ポップなデザインは素直に魅力的ですし、低予算でも実現できるアピールポイントを可能な限り盛り込んでいる印象でした。その点は日本で買える各機種にも通じるXiaomiらしさだと思います。

今回紹介したイエローのほかにブルー、ブラックの2色があり、Banggoodでは64GBのグローバル版であれば129ドル(約14,000円)から購入できますので、ぜひチェックしてみてください。