九州・中国・四国乗り鉄旅2021 Part.4(完)

10日間かけて九州・中国・四国地方を周遊し、夜行列車にも乗ってしまおうという欲張りな乗り鉄旅。この記事はPart.4の最終回です。

旅の概要は以下の記事で。

前回の記事(Part.3 四国編)はこちら。

4/3(土):サンライズ瀬戸に乗車

九州・中国・四国を3日ずつかけて回ってきて、後はいよいよ帰るだけ。往路は飛行機を使いましたが、復路は以前から乗ってみたかった「サンライズ瀬戸」に乗ってみます。

今よりも鉄分が濃かった小学生ぐらいの頃はまだ東海道のブルートレインがいくつか残っていた時代でしたので、いつかは乗ってみたいと思っていたものですが、今となっては、毎日運行される定期列車としての寝台列車は285系電車の「サンライズ瀬戸・出雲」を残すのみとなってしまいました(お高い旅行商品としての列車はいくつかありますけど……)。

もう「やっぱり客車じゃないと」とか贅沢を言える状況ではなく、せめてこれだけは乗れるうちに乗っておきたいじゃないですか。

サンライズには、東京〜高松の「サンライズ瀬戸」(※時期によっては琴平まで延長)と東京〜出雲市の「サンライズ出雲」という2系統があります。今回は旅程の都合で高松発の上りサンライズ瀬戸に乗りました。

寝台列車の時代が終わったと言っても良い現代において、サンライズ瀬戸・出雲の乗車率は意外なほどに高いです。定期列車でありながら人気の個室は未だに争奪戦になるほどで、今回は予約が遅かったので一番安い「ノビノビ座席」しか取れませんでした。

名前の通り「寝台」ではなく「座席」という扱いになっているので寝台料金はかからず、普通の特急列車のようの指定席券で済むというリーズナブルな区画です。寝台列車に乗りたいと言っておきながら厳密には寝台ではなくなってしまったのはご愛嬌ということで。

座席といってもフラットなカーペット敷きで、フェリーの雑魚寝のようなイメージです。しかし、両隣との境界線となる段差があり、頭側(窓側)には簡易的な仕切りもあるので、意外と周りが気にならない空間にはなっていますね。

窓際には読書灯とカップホルダー付きの小さな机が備え付けられています。電源はありません。頭上を見るとカーテンレールがありますが、座席間の仕切りにカーテンがかかっていたのは最初期の一瞬だけで、何らかの理由で撤去されて今に至るようです。足元(通路側)には今でもカーテンがあります。

カーテンレールも不思議ですが、備え付けのリネン類もちょっと不思議。シーツとも毛布とも形容しがたい微妙な厚さの掛け布団(敷いて使う人もいるみたい)と枕カバー?が各席に置かれています。たぶん着替えを枕代わりにしたりとか、ある物をうまく使ってねということなんでしょう。

乗ってみた感想としては、夜行バスなんかと比べれば……いや、比べるまでもなく普通に寝られますよ。4月上旬だとまだ床暖房がついていて微妙に暑いのは気になりましたが、これは季節の変わり目だけの問題でしょう。

上段と下段で広さや高さは変わらないので、出入りの手間や通行人の目なんかを考えると下段の方が良いのかなと思いました(今回は下段でした)。個室の家族連れが列車内を探検している場面に何度か遭遇したので。

普通に寝てしまい、岡山での連結作業を見たりラウンジに行ったりできなかったのはちょっと残念。

翌朝7時過ぎに東京駅に到着。運行区間の長さ故に各地のトラブルに巻き込まれて大幅遅延が起きやすいサンライズですが、この日は定時運行でした。

4/4(日):東京から「ひたち」で帰宅

東京からは新幹線に乗ればすぐ帰れますが、今回は色々あって常磐線特急「ひたち」の午後の便を選んだので、半日ほど東京に滞在することに。

少し前にSNSで話題になっていた「カキフライの自販機」を見に、虎ノ門ヒルズ ビジネスタワーの「福島屋」へ。ところが、土日10時からと書かれているのに10分ほど過ぎても一向に開く気配がなく断念……何なん???

気を取り直して、担々麺が美味しいと噂の「パンダカフェ」(東日本橋)へ。あれ、やってない?

Google マップや口コミサイトを見ると営業時間や定休日の表記がバラバラで、どうやら2021年4月時点では日曜・祝日はお休みのようです。頼むから公式サイト作ってほしい、せめて放置されているTwitterを動かしてくれ……。

2連続空振りにちょっと凹みつつ、小川町の「成都正宗担々麺 つじ田」へ。やっぱこれだよなぁ。

通っていた頃はいつも辛さ4、調子悪い日で辛さ3という感じでしたが、さすがにブランクがあるので危ないだろうと辛さ2にしておきました(雲林坊ぐらいなら4でもいいんだけど)。

少し用事をこなしてから、旅の締めくくりとなる長距離特急「ひたち」に乗ります。せっかくなので、全区間乗り通すべく品川駅へ。

この仙台行きのひたちは、東日本大震災による不通区間の発生、震災以前から検討されていたいわき駅での系統分離の危機などを乗り越え、2020年3月の常磐線全線運転再開に合わせて復活した列車です。

さらに、震災前にはなかった上野東京ラインの開通に伴って、始発駅を上野から品川に変更。品川〜仙台で373.9km、昼行の在来線特急としては国内有数の長距離列車となりました。

実は、1年前の運行開始直後にもこの列車に乗ったことがあります。4時間半はやっぱり長い。いわきでの系統分離が検討されていたことからも分かるように、基本的には浜通りから東京や仙台に出るために使う人が多く、始発から終点まで乗り通す乗客は少ないのでしょうね。

九州や四国でさんざん特急に乗ってきた後に乗ると、E657系って快適なんだなあと再認識。シートの作りも良いですし、数値上のシートピッチこそ大したことはないのですが、前席の下が大きく開いた作りになっているので足を伸ばせます。ただ、普通車の出来の良さに対してグリーン車はそれほどでもないので、追加費用を払う価値は少ないかも。

電源やWi-Fiなどの設備も申し分ありません。常磐線はトンネルが少なくほとんど通信が切れない、という意味でも車内での作業はしやすいでしょう。

10日間の旅を終えて

九州・中国・四国を3日ずつかけて回り、帰路も含めて10日間の乗り鉄旅が終わりました。

お得なきっぷをタイミング良く使えて、需要の冷え込みで宿も安かったので、低予算で未訪問だった地域を一通り見られたのは良かったかなと思います。ざっくり計算するとおそらく15万円ぐらいで済んでいるはずですし、時間がある時でないとできませんしね。

そうそう、47都道府県制覇という目的も無事達成できました。ひとまず、浅く広くは回り終えたことで見えてくる次の目的地もあるのかなと思います。

今回行った3地方の中だと、四国は鉄道では行きにくいスポットが多かったので、再訪するならレンタカーを使いたいですね。九州は割と見たいところは見られたと思いますが(訪問済みの県もあったので)、移動時間とのタイミングが合わず食べられなかった名物があったり、車やバイクで行きたい場所(阿蘇など)があったりはするので、まあいつかは。